第6回修養美学講座 岡倉天心『茶の本』に観る美と心
◆9月13日(金) 15:00~17:00
北鎌倉 宝庵 鎌倉市山ノ内1415
*参加費・・・・・日ノ本塾会員 6,000円
ビジター 7,000円
いずれも、資料代・お抹茶とお菓子代を含みます。税込。
※宝庵の講座では、お点前をさせていただきます。
おいしいお抹茶と上菓子で秋の風情をお楽しみください。
◆9月23日(祝) 14:00~17:00
白金ゆにわ 港区白金2丁目1-6
*参加費・・・・・日ノ本塾会員 5,000円
ビジター 6,000円
※「ゆにわ」ではお好きなお飲み物をご注文ください。
お支払いは各自でお願いいたします。
「茶の湯」は総合芸術と言われ、日本の心が凝縮されています。
では、「日本の心」とは、具体的にどのようなものでしょうか。
今回の修養美学講座では、世界的名著・岡倉天心の『茶の本』にある名言から、探究し、学びます。
今となっては私たちにとっても、目新しいことかも知れません。

極めて高水準な世界観を有していた
日本の伝統文化
近代化の道を歩み始めた明治時代、
日本ならではの歴史文化や伝統を、欧米の人々に紹介すべく筆を執った人々がいました。
それにより、日本人と、日本人の心、精神性について、理解してもらおうとしたのです。
日本は固有の伝統文化を育んできましたが、それは諸外国の人々には、なかなか理解しがたいものでした。
そして、ともすれば「稚拙な文化しかない野蛮な国」とさえ受け止められることさえあったのです。
冷静に考えてみれば、二千年あまりの歴史を有する国の伝統文化が
稚拙なわけがありません。
それどころか、極めて高水準であり、西洋とはまったく別の価値観・世界観を切り開いていたのです。
岡倉天心は、それを総合芸術であり、歴史と伝統文化の決勝である茶の湯を通して訴えたのでした。
『茶の本』は西洋化した現代人にとって
覚醒の書となり得る
しかし、明治の近代化と昭和の敗戦という、二度の西洋ショック以降に生まれた日本人は、すでに戦前の人とは異なる感覚となり、日本文化とその心を、具体的に把握しきれずにいます。
ゆえに、かつて外国向けに書かれた書物が、私たち現代人の理解にも役立つようになったと私は考えます。
実際、『茶の本』をはじめ、外国人向けに書かれた明治の良書や
明治に日本を訪れた西洋人の見聞録からは、現在に生きる私たちが識らない日本人の姿を垣間見ることが出来ます。
そして、それは間違いなく、私たち日本人に日本を発見させ
かつ、誇りを抱かせるのに十分な内容です。
『茶の本』は、日本の心を覚醒させることのできる一冊ということができましょう。
名著といえども古典ゆえか、読んだことがないという人が多くなった岡倉天心の『茶の本』。
同書を愛読書として繰り返し読んできた石川真理子が、文章を抜粋しながら、その味わい方を皆様と共有いたします。
※ 『茶の本』を購入・読了する必要はありませんが、ご興味のある方は、ご入手されると良いかと思います。
