夏太りにご用心!

キーンと冷えたビールにカクテル
夏はたまりませんね!

ところで、夏は太りませんか?
暑さで食欲がなく、汗もたくさんかくから痩せそうなものなのに。
そして、若いときは確かに「夏やせ」していたはずなのに
気づいたら痩せるどころか逆に太るようになっていた・・・。

実はこれ、当たり前のことなのです。
その理由をホリスティック栄養学に基づいてお話しいたしますね。

気温が高いとエネルギー消費が減る

太る理由は摂取したエネルギーをエネルギーとして使い切れず
ため込んでいくためです。
摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが悪いということですね。
夏太りの原因も、まず当然ながらここにあります。

夏は気温が高いので体温維持のためのエネルギー消費量が減ります。

これが「たいして食べていないのに太る」理由のなかでも
第一に知っておきたいもです。

暑くて食欲が減退するのは、実は自然な反応でもあります。
体が必要としていないということでもあるからです。

ただし!

食欲がないといいながら、
けっこう隠れカロリー摂取をしていませんか?


ビールをはじめとする冷たいアルコール類やソフトとリンク、ジュース類
あるいは、かき氷やアイスクリームなど、冷たいスイーツにデザート
「健康に良いから」と果物ばかりもいけません。


これでは間違いなく糖質過多になります。

体内に入った糖質を分解し、エネルギーとして消費するには
ビタミンB群が必要となります。
そのビタミンB群が不足したまま糖質ばかりを体内に入れると
消費しきれない糖質が体内に滞ることになります。

こうなるとやがては脂肪になるばかりでなく
猛烈に疲れやすくなります。
ビタミンB群は、疲労回復のビタミンでもあるからです。

つまり、食欲がないといいながら、実は隠れカロリー摂取をしていて
その大半が糖質でビタミンB群不足になるので
「だるくて大変、バテて動けない」などということになり
さらに消費エネルギーは少なくなり、結果、太るのです。
そして、この太り方は、まちがいなくしんどいです。
秋が繰る頃には、すっかり体が重くなっているのを感じますが、
実は、基礎代謝も落ちてしまった状態になるのがほとんどです。
基礎代謝が落ちてしまうと、太りやすいだけでなく疲労回復もしづらくなります。
そのままの体調を引きずって冬に突入すると
今度は忘年会だ新年会だ、などなど、太るサイクルにまちがいなくはまります。

睡眠不足も代謝低下を招く

近年は夏の間中、熱帯夜が当たり前・・くらいの状態になってしまいましたね。
ぐっすり眠るということが、ほとんどできなくなってしまいました。

この睡眠不足も夏太りを招いているのです。

睡眠中には成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは二十歳を過ぎる頃から次第に減少するものの
大人になってもそれなりに分泌されます。

この成長ホルモンの果たしている役割は細胞の修復です。

私たちの細胞は、毎日、様々な理由で傷ついています。
それを毎晩、眠っている最中に修復しているのです。
この修復作業は睡眠の質が良ければ良いほどいいと言われています。
ということは、睡眠の質が悪いと修復がスムーズではなくなるのですね。
すると朝起きても疲れがとれていない、、ぐったりだ・・・
ということになります。

こうして細胞が元気をなくすことにより、代謝も低下します。
消費するエネルギー量が減り、太りやすくなるのです。

このようなことを避けるために、
エアコンで適度に室内を冷やしたり
ひんやり感じられる寝具などを使ったりして、
どうにか少しでも眠れるように対策しおくようにしましょう。

ちなみに、良質な睡眠のためには適度な運動が欠かせません。
ただし、夕方以降にあまり激しい運動をすると
交感神経が刺激されてしまうため、ゆっくり歩いたり、
ストレッチなどのほうがおすすめです。
寝る前に静かに呼吸を整えながらストレッチをすると
入眠がスムーズで、ぐっすり眠れるようです。
それから、
朝はお日さまを浴びることも大事です。


栄養の不足と偏りに気をつけて

これは夏ではなくてもいえることですが
栄養不足や栄養のアンバランスも代謝を悪化させ
太りやすい体質を招きます。
特に、まあ、一般的に言われていることですが
良質のタンパク質、ビタミン、ミネラル、脂肪酸が大切です。
糖質は、あまりに制限するのもよくないですが
少し気をつけて摂取する必要があります。

ただ、夏はエネルギー消費が低下するので、
これらをできるだけ高カロリーにならないようにしながら
摂取していかねばなりません。
知恵と工夫がいりますね!

すべてを食べ物からとりいれるのは難しいので
適宜、プロテインなど総合栄養食を利用してもよいと思います
その場合、添加物に気をつけて。
少しくらい高くても、信頼できる良質なものをおすすめします。

脂肪酸は、青魚やナッツなどから摂取できますが、
鯖やイワシの缶詰なども利用すると簡単ですね。

ただ、油にはくれぐれも気をつけてください。
植物性サラダ油、マーガリン、マヨネーズ、多くのドレッシング類などには、トランス脂肪酸が含まれています。
トランス脂肪酸はDNAを直接傷つけるとも言われているため、本当に摂取しないようにした方がいいです。
日本はあまりにも規制がゆるいのです。

私はふだんは良質なエクストラバージンオリーブオイルを使うようにしています。

マヨネーズやドレッシングなども手作りして、市販品は避けるようにしています。

栄養価たっぷり&低カロリーの簡単料理

栄養素のことを言われても、問題は
具体的にどんなものを食べればいいのかということですね。
そこで、2品ほどご紹介します。

  • 香味たっぷり具だくさんの冷やそうめん
  • レバー&砂肝のネギニンニクニラ炒め

食欲のない夏のお昼などにおすすめのメニューです。
そうめんには、
ミョウガ、おろし生姜、ネギ、オクラ、プチトマトを添えて
適度に冷やしたお出汁をかけます。


レバー、砂肝を別々に調理してストックしておくと便利です。
調理の仕方は、ほぼ同じ。
臭み抜きをして、ニンニクとオリーブ油で炒め、塩こしょう。
白ワインを加えて水分が蒸発するまで火を通します。
これを冷ましてストックしておきます。

フライパンに ごま油を入れて火をつけ
刻んだネギ、ショウガ、ニンニクを入れます。香りが出たら
レバーと砂肝のストックを入れて、温まったところでニラを入れます。
きれいな緑色が出たら火を止めます。

ビール・・・といいたいところですが、どうぞ我慢してくださいね(笑

  • ラタトゥユ

こちらもストックしておける便利なお料理です。
南プロバンスではよく食べられるラタトゥユ。

洒落てるようですが、まあ、「ごった煮」なんですね。
具もあるものでも大丈夫ですが
タマネギ、ナス、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ
このあたりを入れると良いです。
私はこくを出したいときに、カボチャを入れています。

鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて火にかけ、
香りが出てきたら適当に切った具を入れます。
ざっくりとかき混ぜて油が行き渡ったら、
トマト缶を入れます。
ここで、バジル・オレガノ・ローレルを入れて、煮込みます。
水分を入れなくても野菜から水が出てきます。
仕上げに塩こしょうで味を調えてください。

出来たばかりよりも、翌日の方がおいしかったりします。

冷蔵庫に入れて、冷やしたものをいただくのもおすすめ。

夏の隠れ冷え性にも気をつけて

他にも代謝が低下する原因はいろいろあります。
その中でも特に女性に多いのが夏の隠れ冷え性。
冷房をそんなに強くしていなくても、
女性はちょっとしたことで血流が悪くなったりします。
特に、暑いからといって
冷たい物をたくさんとって、内臓を冷やしてしまうのは問題です。

夏は冷たいものはおいしいのですが、
氷を飲み物に入れないで、できるだけ常温に近いものを飲むなど
少し気をつけるようにした方がいいです。

そして、夜はどんなに暑くても、湯船に浸かること。

お風呂は本当に代謝を良くします。
つまり、疲れも回復しやすくなり、太りやすくなるのを避けるのです。

あ!
湯上がりのビールは、ちょっと辛抱しましょうね。

欲望に引っ張られすぎないで、元気な夏を過ごしましょう!